多文化共生は健康につながる

person holding a stress ball

2022年11月21日の朝活のテーマは「多文化共生政策は健康につながる」

について話してみました。

ここ最近、高齢化社会による介護問題は日本人だけではなく、

在日外国人の高齢化も問題になっていることに気がつきました。

目次

異文化背景を持つ人の介護問題

これまで、在日外国人の方は短期滞在が多かった傾向ですが、日本が心地よく、他国と比較して安全、安心できる国であり、定住化する人が増えてきました。

その方たちは、地域社会に生活しています。永住者の中には、高齢者が増えてきています。

高齢になると、生活のセルフケア問題が出てくる率が高くなります。

そのときに福祉サービスが必要になります。異文化背景を持つ人々の介護問題、これは、これまで向けられていない視点だと感じました。

在日外国人の総人口

在日外国人の総人口は約2,760,600人です。2021年12月のデータ。

その内、65歳以上の方は198,535人になり全体の7.5%です。

さらにアジア圏は170,410人。85.8% アジア圏の高齢者が圧倒的に多いことが分かります。

今後、外国人高齢者の人口はさらに増えてくることが予想されます。

15年後の在日外国人の高齢者増加率

今から15年後の2037年には、外国人高齢者人口は607,500 人になると予想されています。

15年後には約200,000人から約600,000人へと3倍の増加率になるのです。

高齢化に伴う課題としては、日本人と同じように、介護問題、終末期ケアが問題になります。

また、亡くなられた後の、国内でのお葬式や、お墓のことも考えておかなればなりません。

他国の文化のお葬式を日本でやりたい場合、どこまでできるのかな?お墓はどうするのかな?と疑問に思います。その人の母国文化で最期を迎えることは、その人の人生の幸せにつながるのではないでしょうか。

異文化介護における壁

5つの壁について

  • コミュニケーションの壁
  • 識字の壁
  • 心の壁
  • 文化・習慣の壁
  • 食・味覚の壁

来日したときに、言葉や文化・習慣の壁がまず立ちはだかり、普段の日々の生活の中で

周りの人に助けられたり、自分でなんとか切り開き、乗り越えていきます。

若いときは、エネルギーにもあふれ、比較的、自分で調べ、また人に聞くことが出来ている人が多いですが、

高齢になると、外出することが容易ではなくなり、視力、聴力の低下により、文字を読むことや話すことも

できにくい状態になるのではと考えます。難聴になると、会話が億劫になる傾向にあります。大きい声で話かけることにもパワーが必要です。

また、アルツハイマー型認知症や抑うつ状態、うつ病などの精神疾患が発症すると、人との出会いも自然に避けることになります。サポートを自ら受ける力は弱まっていきます。

高齢になると、言葉や文化、習慣の壁にもう一度、ぶちあたるということが起きてくるのです。

外国人が介護制度を利用できるために

日本人と同じように、在日外国人のかたも介護制度が利用できるのでしょうか。

外国人の方でも、3か月以上日本に住んでいれば、住民基本台帳に記載されます。

そして40歳以上で介護保険料を納めていれば、介護が必要になったときに、日本人と同様のサービスを介護保険を利用して活用できます。

しかし、実際には利用するまでの受け入れ態勢がまだまだ整っていない状況であること、サポートが少ないのが現状です。

外国人と介護制度を結びつけるために必要なこと

  1. 外国人への介護制度について周知すること
  2. 行政・関係機関・日本人サポートに対する外国人の介護や医療問題に関する議論と活動
  3. 介護通訳者や多言語が話せるボランティアスタッフの養成
  4. 介護施設の受け入れの理解
  5. 訪問看護師をはじめてとする医療スタッフの多文化共生への理解

そう、私たち一人一人にできることは医療問題に関する議論と世に知ってもらう活動ではないかと思います。

まずは出来ることからスタート。

これからも、身近な問題として、考えていきたいです。

そして、このブログでの発信が、在日外国人の介護問題を広めていくきっかけの一つになれば良いと願います。

市町村によって、力の入れ具合が異なるのですが、進んでいる例として見本があります。

愛知県では、外国人向けの介護制度リーフレットが多言語で作成されています。

ポルトガル語、中国語、フィリピン語、韓国語、英語の5言語です。素晴らしい取り組みですね!

このような取り組みが、全国でも徐々に広がってくることを期待します。

今日は、実際にフランス人の高齢の方に真摯に向き合ったケアマネージャーさんからのお話を聞くことができました。

70代の在日外国人。言葉の壁があり、医師とコミュニケーションを図ることが難しく、内服管理が上手くできず介護が必要になってきました。またフランスでは代議員という制度があり、在日外国人の方をお世話する人がいるとのことでした。しかし、対応しきれなくなったとき、介護保険を使い、生活を導いていく必要があります。

このケアマネージャーさんの素晴らしいところをみなさんにシェアしたいと思います。

フランス語はあまり、ほとんど?分かりませんが、普段から多言語に触れており、たくさんのアンテナを張り巡らしています。

在日フランス人の対象のことを分かろう、理解しようと寄り添い、コミュニケーションをはかりながら、介護につなげていくことができました。

こころの問題がなくなると、言葉の問題はなんとかなるのでないのかな?と思います。

また、外国人同士のコミュニティーの存在も大切ですね。どれぐらいあるのでしょうか。

まだまだ課題が山盛りですが、多文化共生について考えることができた一日でした。

今日も最後まで読んでくださりありがとうございます。

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