つい最近、明神山(奈良県)の頂上にて、とてもかわいい、白い鳥を見かけました。
白い鳥を見ること自体がとても珍しいのですが、さらに、白鳩は、かなりのレアな感じで、これまで見たことがありませんでした。
今日はこの白い鳩、そして鳩レースについて書いていきます。
鳥に関するエトセトラということで、新しい鳥の世界をのぞいて見ませんか?
鳩【ハト】について
鳩は、ハト目・ハト科に属する鳥です。
通常、鳩と言えば、公園や駅やあちらこちらで見かける緑と紫と灰色のコンビネーションが多いものを想像するかと思います。
ハト目ハト科カワラバト属。
漢字表記は河原鳩と書きます。この写真の鳩はよく見るのではないでしょうか。
ある日、明神山(奈良県)に登った時に、遠くから後ろ姿の鳥を見ました。身体が白かったので珍しいなと思いながら、どのような顔をしているのかを見たくて、少しずつ近づいていきました。
毛がふさふさして、身体がふくらんでいる様子でした。
さらに足音を立てず、そろりそろりと接近。
鳩のお昼寝タイム
あれっ!あれ!(* ̄▽ ̄)フフフッ。
眼を閉じて、寝ているではないか。
その眼の大きさが小さくて、かわいい表情でお昼寝タイム。
なんとも、癒される。私の中でポッポちゃんと名付けました。
その寝顔に、こちらも、かなり、うっとりとします。
その日は天気も良く、温かい気温であり、お昼寝タイムなのかなと思いました。
鳥が変身する瞬間
ポッポちゃんの変身ぶり
ポッポちゃん、スヤスヤとお昼寝しているので、かなり近くまで接近。
30㎝ぐらいまで近寄れました。
パシャパシャと写真を撮っても、まったく起きないのですが、登山された方たちも発見し、
「なんて珍しい鳥なのー。」と少し、騒ぎ出してきたところで、
ポッポちゃんは眼が覚めました。
すぐ、近くに私がいたため、かなりびっくりしたのかも。
一変、ふっくらとかわいい容姿から、シュッとスイッチが切り替わりました。
その瞬間の変わりようにびっくり! 手品が起きたような。
帰宅してから家族に写真を見せて、
これは同じ鳥なの⁈
とみんな驚いていました。
一瞬で、全く別の生き物に変化したようでした。
レース鳩 (伝承鳩)
またも、あれっ!あれっ!近づけたので分かったのですが、
脚に、タグがついています。よく見ると、左脚に青いものが見えます。
そして、右脚には白いもので番号が書かれています。
ペットとして飼われているのだなとその時、思いました。
でも、脚につけるって、なんか特殊やなーと。
飼われているお家の鳥かごから逃げて?
迷って、この山にきたのかな、無事に帰ることができるのか?なんて思っていると
とことこと少し歩き、大空に飛び立ちました。
家に帰ってから、家族に山で出会ったポッポちゃんのことを話し、写真を見せると
「この鳥は、レース鳩や!」
とすぐに返事があり、さらに
レース鳩って何?
と聞き返すと
レース鳩というのはスタートからゴールまでの長距離500㎞とかそれ以上の距離を飛ばして、その目的地に到着する時間を競う鳥だよ。鳩には帰巣本能があるから、長距離を飛んでいくことができるのやで。足のタッグはICチップが付いていて、タイムが自動で分かるし、誰のものか分かるようにしているし、賞金もあるとか聞いたことあるわ。」
雑学好きな息子から説明を受けました。
レース鳩の競技とは
「へー。レース鳩だったのだ!だから、人懐っこい感じなのね。」
それにしても、我が家の雑学さんは、何かしら良く知っているものだ。
私も少し気になって調べてみると、そこには新しい世界が広がっていました。
鳩レースを行う団体
よーいドンで、鳥を放して、ゴールする時間を計測する大会があるのですね。
レース鳩に参加するには
そのレース鳩を行う団体に加入することが必要のようです。それは、2つ見つけることができました。
一般社団法人日本鳩レース協会 http://www.jrpa.or.jp/index.html
一般社団法人日本伝書鳩協会 http://www.nihon-denshobatokyokai.org/
入会は随時受け付けているようです。入会金は500円、年会費は6,000円です。
なお小人、学生は年会費3,000円(※18歳まで)。
入会すれば各地区の競翔団体が主催するレースに参加することができます。もし鳩を自分で飛ばすことができなくとも、茨城県つくば市にある、つくば国際鳩舎に委託してレース(開催は10月~12月)に参加することもできます。自分のスタイルにあわせて鳩レースを楽しみましょう。
気になるかたは、ぜひ事務局にご確認ください。 私も気になるから、連絡してみるかも、、、。
レース鳩の関門時間
レースの公称距離の長さにより、記録に認定される日数に制限があるようです。
200㎞までは、放鳩の当日まで。
500㎞までは放鳩翌日まで。
700㎞までは放鳩4日まで。
900㎞までは放鳩5日まで。
1100㎞までは放鳩7日目まで。それ以上は放鳥10日目まで。
国内で長いレースでは1000㎞を超えるそうです。
なんと、気が遠くなる距離です。鳥を放して10日間、ゴールするのを待つのですね。
レースによっては1万羽を超える鳩が一斉に放たれ、700㎞以下では約40%が帰還するそうです。
とても賢いです。700㎞の距離を迷わずに戻ってくることが凄いことだと驚きました。
2022年に開催されたレース
つい最近2022年度の八郷国際委託鳩舎シリーズ、春季レースの初戦である
「八郷国際サクセス200K」が、1月30日(日)に開催されていることが分かりました。
放鳩地は福島県南相馬市原町。
参加1681羽が八郷の空へ向け放たれたのは、午前7時15分。
第一陣が八郷の上空に姿を現したのは、放鳩から2時間が過ぎた午前9時15分頃。
短距離レースの醍醐味は、トップ帰還の集団が上空を旋回する間に、第2陣、第3陣の帰還鳩が合流し、数百羽のレーサー達が空を舞う姿。毎回、圧巻の光景が繰り広げられるようです。
夕刻に大空を大群で舞う鳥を、河川敷で見かけたことがありますが、鳥の習性として合流することがあるのかな。
インコをペットに
鳩にも、犬や猫のように血統証というのがあるのですね。確かに、ペットショップで鳥が売られていて、値段がおこづかいで買える数千円のものから、数万円という種類があります。
今、これを書きながら思い出したのが、雑学さん(息子)ですが、小学1年生のときに、お年玉でインコを買ってきたことがありました。おじいちゃんと買い物に出かけた後、満面の笑顔で家に到着。
インコを育てたい。
私に事前になんの相談もなく。そのときは、
えーっ‼
という感情でした。
そこからインコとの生活が始まりました。
そのときから、息子は鳥のことが好きだったのね。
手乗りをしたり、歌をうたったり、言葉を覚えるのが得意なインコだったなあと。
ただいま。
おかえり。
やればできる!
とか。息子が仕込んだ言葉をいくつか覚えてました。
言葉をまねるのがとても上手でした。
また、時々、かごから出してあげると部屋を飛び回ったあとに、
手や肩にのってくるものですから、徐々に愛着がわいてきました。
娘が絵本を読んでいると、近くに飛んで来て、まるで絵本を一緒に読んでいるようでした。
鳥に心肺蘇生を
息子が小学2年生の出来事です。
ある日、家の横においてある水が張ってある壺の水面に、スズメがぐったりしていました。
どこからか飛んできて、建物にぶつかって、ぐったりして壺に入ったのか、天敵に狙われて力尽きたのか分かりませんが、7歳の息子がその雀(すずめ)を発見しました。
そして、両手で拾い上げて、平らなところに置いて、心肺蘇生法をやりだしました。
早くスズメの命を助けないと
と言い、必死で人間の赤ちゃんに行う心肺蘇生法をして、命を助けていました。
そのあと、少し息を吹き返して動きだしました。
両手で温めたり、さすったりしていました。
私は横にいて、子どもが生き物の命を救っている行動に驚きました。そして、助かってほしいと願いました。
鳥にも心肺蘇生法
なぜ子どもが鳥に心肺蘇生法をすることができたのか?
私は子どもたちが小さい時から1年に1回、家で心肺蘇生法の練習を子どもたちと行っています。
AEDは厚紙で作って、人は人形の空気を入れて膨らますキットを購入して。使わなくなった携帯電話も近くに準備して。
助ける人、電話をかける人、AEDを取りに行き、セットする人など役割を決めてやっていました。
当たり前のことですが、私は蘇生法は人を対象としてやっており、いつか、もし、どこかで遭遇したときに、できるようにと。乳児と大人の両方のやり方をデモンストレーションをして、子どもたちに教えていました。動物や他の生き物のことは一切、話したことなどありませんでした。もちろん、動物の心肺蘇生法の方法など知りません。
大人は手のひら全体で胸部を圧迫しますが、赤ちゃんは、指で押すのです。
ぐったりしている鳥を見て、子どもは心肺蘇生法の赤ちゃんバージョンを思い出して、助ける方法として選択したのだろうと思います。
だから、息をしていない鳥を見たときにすぐにできたのだと思います。
誰に言われたわけでもなく、我が家で私が勝手に始めた、心肺蘇生法が役立つことがあると感じました。
そして、乳児に行う指圧法であれば、小さな鳥にもできたことが分かりました。
子どもがとっさに命を助ける行動に移せたことを、とても誇りに思います。
高校を卒業した子どもに、
小さいときにスズメを助けたことを覚えている?
覚えているよ!
と返事がありました。
白い鳩は幸せを呼ぶ鳥か
白いハトは幸福の象徴であり、幸せを呼ぶ鳥とも言われています。
ここ最近、幸せな出来事がありました。
努力が成果として実ったことがありました。
そして、今回、記憶の奥に眠っており、長年忘れていた、鳥とのメモリーが幸福な出来事として思い出させてくれるきっかけを作ってくれました。
最近、子どもが大きくなってきたし、忙しさに負けて心肺蘇生法の練習をしていなかったけれど、またやろうと思いました。ありがとうポッポちゃん!
また、会いたいと思い、あれから山に行きますが、逢えません。
元気だろうか。長い距離を気持ちよく飛んでいるのだろうか。元気で大空を気持ちよく飛んでくださいね。
もし、飼い主さんがこの記事を読んでくださっていたら、大変嬉しく思います。
幸せを運ぶ白いハトさん、鳥にまつわるエトセトラの記事を書かせていただきました。
みなさんのところにも、幸せの鳩が飛んでいますように。
そして、みなさまに幸せが来ますように。
最後まで読んでくださりありがとうございます。