災害救助活動

fire fighter wearing black and yellow uniform pointing for something

令和6年1月1日16時10分に能登半島地震が発生しました。

令和6年3月26日に石川県の災害対策本部より、4月以降も被災した市町村への応援、財政面での支援も引き続き必要であることが発表されました。

6つの自治体の輪島市、珠洲市、穴水町、能登町、七尾市、志賀町について自治体が現状と支援の要請発表がありました。今後ボランティア活動される方々へ必要な情報収集ができます。

例えば、輪島市では現在の水道の復旧率は73%に回復しました。それでもまだ5,000戸は一時的な断水があります。そして避難所の避難者数は1,735名です。倒壊家屋の解体撤去が開始されました。

2024年3月26日発表の詳細な情報はこちらから⇩

https://www.bousai.go.jp/updates/r60101notojishin/r60101notojishin/pdf/r60101notojishin_38.pdf

災害時には「人の命を救う、人権を尊重し、苦痛を軽減するという理念に基づき被災者特性と災害サイクルに応じた医療の提供が必要です。今回は災害サイクルについてフェーズごとに見ていきましょう。

目次

災害の種類により人に及ぼす影響をフェーズに分けて考えます。このパターンを把握し、適切に準備を行うことにより、効果的な災害対策を実施することが期待されます。

災害サイクルは、災害が繰り返し発生することを前提としています。災害のない、または災害が起きても対処し、復興できる国の実現を図り、災害がないような社会の取り組みを目指します。

地震発生を想定して超急性期、急性期、亜急性期、慢性期、準備期の5つのフェーズに分けます。

ではそれぞれについて説明しましょう。

  1. 超急性期 (これは発生から3日)
  2. 急性期 (3日から7日程度)
  3. 亜急性期 (7日から1ヶ月程度)
  4. 慢性期 (1ヵ月から3年程度)
  5. 静穏期、準備期、前兆期 

超急性期では、発生から数時間は、災害現場は状況の把握ができず、混乱をきたしています。

被災者が自分の状況を把握し、安全確認をした後に周りの状況を把握し声を掛け合い助け合います。

災害対策本部の立ち上げや各機関への連絡をする時期です。

災害において国では非常災害対策本部または緊急災害対策本部を立ち上げます。

それぞれの市町村や都道府県でも災害対策本部(都道府県災害対策本部、市町村災害対策本部)を立ち上げます。これらが災害対応の要となります。

数時間から発生より3日は消防、救急、自衛隊、警察などの機関が中心になり被災者の救出と救助が行われます。

トリアージにより応急処置が必要となり、高度医療機関への搬送がDMAT、日本赤十字社救護班、災害拠点病院により行われます。この時期に早急な医療のニーズが必要となります。災害発生後1日目から被災者の避難、衣食住への支援がスタートします。

ここでDMATの補足説明です

災害派遣医療チーム disaster medical assistance team(DMAT)

2005年4月に厚生労働省により発足しました。構成員は医師1名、看護師2名、業務調整員1名(医師、看護師以外の医療職及び事務職員)の構成員。被災都道府県や厚生労働省の派遣要請に応じて全国から派遣されます。大規模災害時に被災地に迅速に駆けつけて治療を行う。緊急治療や病院支援を行いつつ、傷病者を被災地外に搬送します。

救助とトリアージがほぼ終わり、集中的な治療が行われる時期です。ライフラインの復旧が始まり、外部の支援の受け入れ体制ができます。避難所で重症患者が発見されれば、現場での治療もしくは医療機関への搬送手配をします。

交通機関、ライフラインの復旧が少しずつ進み、被災地の医療機関が活用できれば、DMATや日本赤十字社救護班などの医療支援は少しずつ撤収します。

避難所の衛生管理と感染症対策を行い、慢性疾患の増悪への対応、心のケアの支援を行います。

避難所から仮設住宅への移動が始まります。

避難所生活が続いている人のために自衛隊が入浴サービスを行うことがあります。

こちらは移動式の野外入浴を設置します。

この入浴は銭湯が野外に組み立てられ、ゆっくりとお風呂に入りことができるものです。

水を汲み、ボイラー者でお湯を沸かし、浴槽に入れます。シャワーが5本設置されています。

まず、銭湯の「のれん」をくぐると、下駄箱があり下足を脱いで、脱衣所に進みます。カゴがあり脱衣し、

シャワーへ進みます。椅子と洗面器も用意してくれています。そこで身体を洗い、洗髪ができます。

その後、湯船にゆっくりと入ります。お湯の温度は41度。心地よい、気持ちが良い!

水のありがたさ、入浴できることへ感謝。お風呂に入れることって当たりまえではないんだな!

被災地のあちこちで行なっている入浴支援。1日1,200名が利用できます。

自衛隊の入浴支援は改めて素晴らしいと感じます。

この時期は生活習慣病の対応、PTSDの被災者が多く長期的に見守り必要に応じてケアをします。

ライフラインの復旧が続き、崩壊した家の解体作業、清掃を行います。

ボランティアの力が必要になる時期です。

災害から復興し、生活の質や環境の改善、心身の回復により社会活動に戻ります。

また再び起こる可能性のある災害の予防と対策について、国、地方自治体、医療の現場、地域が災害対策に取り組みます。例えば災害対策のマニュアルの見直しと改訂、避難訓練、医療と資材の備蓄と点検、人材の育成を行います。

サイクルというのは次に起きた時の備えをして日々過ごしていくということです。

高台への避難場所の設置や看板の表示と避難訓練の案内と確認を日頃からしておいたおかげで、津波から救われた人々はたくさんいました。

被災地で救助活動、支援を行うためには、自分自身のことは自分で守り、被災地で自分が救助されることがないようにしなければなりません。

被災地に入る前に、新しい情報を集めて、状況を把握してから入ります。自分の食糧と休息するための物品や宿泊が必要な長期滞在の場合は寝床の確保が必要となります。

飲食料水だけではなく、被災地の気候(雨、雪、防寒対策)や状況に合わせた服装、着替えを用意し、

移動手段と通信手段も確保しておきます。自分の健康管理は自分で行い、決して無理をしないことが大切です。

これから災害活動、ボランティア活動に出かける方、どうぞご自分のお体もいたわりながら、活動を進めてくださいね。

そして、1日も早い復興を願います。自分にできることを考えながら過ごしていこうと思います。

今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。

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