シンチャオ!
お元気ですか。
今日は、SDGsの目標5のジェンダー平等を実現しよう!について深めていきたいです。
ジェンダーって何?
生物学的な性別ではなく、社会的・文化的な背景によってつくられる性別のことです。
女性と男性の役割の違いに特定の価値を与え、女らしさ、男らしさの概念を形成すると同時に、それぞれの行動や社会的な役割を固定化することです。
ジェンダーに基づく暴力 (GBV Gender Based Violence)
世界では女性の3人に1人が、人生のどこかで、身体的暴力、性的暴力をうけることがあると言われています。
GBVは社会的・文化的な背景によってつくられる性別に基づく身体的、精神的、性的な暴力行為のことです。
女性の被害だけではなく、男性やLGBTを含むすべての人を対象に使われます。
ジェンダーに基づく暴力の被害は深刻です。これらは表に出てこないケースが多くあり、被害は隠されてしまうことがあります。
SDGsのターゲット
ここで、この目標のターゲットをまず確認していきます。
人身売買、売春などがあります。
女性性器切除の問題やダウリー持参金殺人(詳しく説明します)などが思い浮かびます。
2022年版「ジェンダー・ギャップ指数」国別順位で、日本は146カ国中116位と低い順位です。
さらに政治分野では139位と、上位との格差がかなり大きくなっています。
5-6はリプロダクティブヘルスライツと言われいています。
カースト制度
インド社会に3000年前から続いている階級制度。生まれた時の階級は死ぬまで変わることができず、親の職業を受け継ぐ習慣があります。下層の階級はゴミ拾いと排泄物処理と決められています。このカースト制度は法的には禁止されているのですが、現在もいろいろな所で根付いています。住むところ、食事をする場所、電車の席座席などが区別されています。
ダウリー(結婚持参金)
花嫁が花婿へ持参金や家財道具を贈るダウリーと呼ばれる慣習は、インド全域で一般化しており、その重要度がますます高まると共に費やされる金額の値も上昇しています。
花嫁の家族が所来の花婿の家族の両旧に見合う充分なダウリーを支度できない場合には、花嫁は花婿の家族から冷酷な扱いを受け、死に追いやられる事もあります。
娘の誕生は必ずしも喜ばしいものではなく、女児の誕生を呪いであるとみなす家族があります。
ダウリーをめぐる将来の問題を起因として、この階級では1960年代後期にいたるまで、女児出産時の赤子殺しが一般的であり、慣習的に行われていました。
今日では、女児が生まれたその瞬間から、生まれたばかりの娘のために支払わなければならないダウリーへの不安が両親につきまといます。娘の結婚の準備金を貯蓄するためにあらゆる犠牲を払うでしょう。中流階級の家庭の場合、娘が結婚後も幸せに生きてゆけるようにする代償として、両親は、自分達のより快適な暮らしを諦めて、可能な限りの貯金を行います。 このような慣習が続いていて無くならないことが辛い状況です。
女性性器切除
WHOの定義では女性外性器の一部又は全体の切除や、女性外性器その他の損傷を含めたすべての処置のことを指します。文化的理由によりなされるか、その他の医学的治療的意義のない理由によりなされるか問わないです。
Female Genital Mutulation(FGM)、Female Genital Cutting(FGC)を受けることで、大量出血や苦痛、感染症を引き起こすだけでなく、将来出産時に難産に苦しむ、尿道を傷つけることで排尿が困難になるなどの後遺症が指摘されています。
アフリカのある村では、昔から引き継がれている慣習に従い、実施しないと村に住めない、女性として認められない、結婚できないと親や村人から言われ続け、少女や10代のときに施術を受けることがあります。その施術をする人は医療者でないことが多く、切除する機材もきれいなものではないことが多いです。
先進国が、村の伝統背景を理解しながらも、意味のないことであることを教育することを行っており、最近では減ってきています。また施術を受けた人が勇気を出して声をだすことをして、廃絶に取り組んでいる動きもあります。しかし、まだ続いている村があると聞きます。
GBVをなくす支援
1995年に北京で開催された「世界女性会議」ではジェンダー平等をすすめるための12の領域が示されました。
12の領域とは、貧困、教育、訓練、健康、女性に対する暴力、武力紛争、経済、権力、意思決定、女性の人権、メディア、環境、女児、女性の地位向上のための制度的仕組みです。
GBV廃絶に向けた支援には、自立・社会復帰、予防、被害者の保護、加害者処罰があります。
同じ立場の人による支援、ピアサポートの役割が重要になると思います。自らも被害だった女性がNGOを設立し、他の被害者のピアサポートを行っています。同様の被害を受けた方であれば、打ち明けやすく、サポートする側も被害者の気持ちが痛いほど分かり、心に寄り添い、ケアに関わります。
世界中の取り組み
国連女性機関があります。ジェンダー平等と女性のエンパワーメントを進めるための国連機関です。本部はニューヨークにあります。
児童婚についての問題は、10代の女の子たちは、結婚していない10代の女の子たちと比べて学校に通えない割合が3倍も高いことが挙げられます。
18歳未満の結婚である児童婚の慣習は世界中で減ってきています。
この20年間で、子どもの頃に結婚した女性の割合は15%下がり、4人に1人(25%)だった割合が、5人に1人(21%)になった報告があります。
これは、2500万人の児童婚を防ぐことができたという計算になり、そのことが教育を受ける女の子の割合が増えたこと、各国政府が10代の女の子たちに対する様々な投資を積極的に行うようになってきたこと、児童婚が違法であり、児童婚によって女の子たちの身に起こる様々な負の影響が広く知られるようになってきたことが、児童婚の減少につながっています。
こちらの引用文献も参考にご覧ください。
Fast Facts: 10 facts illustrating why we must #EndChildMarriage
日本での取り組み
自立支援や社会復帰支援では、職業訓練、起業、教育支援などがあります。JICAでは人材育成に力をいれています。
被害者の保護では、相談窓口(ホットラインサービス)の設置、被害者の安全を守るシェルターの設置、
司法制度の構築を行っています。
GBVの廃絶への取り組みは、地道ですが、人々の意識を変えていくことも必要であり、継続した取り組みが進んでいます。
LGBTなど従業員の多様性配慮の促進に向けて企業では研修に取り組んでいるところが増えています。
関西にはLGBTカフェがあることを教えていただきました。HIVを理解してもらおうとスタートしたようです。
このようなコミュニティがあることは、同じ悩みをもつ人の支えになると思います。また、オープンにしていることで、これまで声に出せなかった人も、気軽に話せる場所があると安心できますね。また周りの理解も得られやすいと感じます。
みなさんも、ジェンダーについて考える機会を作ってみてください。
今日も最後まで読んで下さりありがとうございます。